デカいタイヤをつけたトラックが走り抜け
それを追いかけるように砂埃が舞い上がる
もうもうとした視界がクリアになるまでの
塵の一粒一粒がゆっくりと落ちていく間の
永遠のような一瞬の中で生活している人々
街の出口の外はどこまでも広がる硬い砂漠
反対側の出口の外も鏡で写したような風景
街の真ん中を貫くただ一本の真っ直ぐな道
地平線から地平線まで結んだタイトロープ
その上にかろうじて浮かんでいる僕等の街
酔っぱらいの紋白蝶がひらひらと宙を舞う
出来の悪い作りものみたいに無表情な青空
いつの日か何とかしてここから抜け出して
地平線の向こう側へたどり着けるだろうか
外の世界をこの目で見る夢は叶うだろうか
デカいタイヤをつけたトラックに飛び乗り
舞い上がる砂埃と一緒に地平線の向こうへ
死ぬ程見飽きたあの街が遠く小さくなって
地平線を越えてようやくたどり着いた先が
死ぬ程見飽きたあの街だったらどうしよう
トラックのカーラジオから流れてくる曲が
たった一曲のエンドレスリピートだったら
そんなことを想像しては今日もまた一日が
永遠のような一瞬がゆっくりと落ちていく
YEN TOWN BAND
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