「Sunday Morning」- The Velvet Underground & Nico


さ〜んでも〜に〜ん    さ〜んでも〜に〜ん


デスクの上に整然と並んだコンピュータ
きれいに整頓されて積まれた書類
それらをデスクの外にスライドさせてゆく

早朝のオフィスには誰もいない
わたしを除いて
会社も世間も大型連休の真っ只中

重い頭と重いまぶた
次々と響き渡る痛快音が休日の朝の静寂を破ってゆく


さ~んでもに~ん    フ~ンフフフ~ン


うわごとのように繰り返し口ずさむ
The Velvet Underground & Nico の 「Sunday Morning」

いつ終わるとも知れない仕事と
いつ終わるとも知れない夏

すべてのデスクがまっさらな大平原になり
床という床が廃墟の森と化した後
大きな窓の近くに鎮座する上司のデスクの上に座り
朝の淡い光に包まれた大都会を見下ろす


さ~んでも~に~ん    さ~んでも~に~ん


遠くを見る
もはやどこを見ても焦点は合わない
できるだけ遠くを見る
雲一つ無い快晴だ
さて
どこへ行こうか
思考はそこで強制終了
重い頭と重いまぶたが
廃墟の森の中に沈んで行った


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このページは、くるっくるが2016年8月12日 22:30に書いたブログ記事です。

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