「あなたは信じないかもしれないけど、私には人のオーラが見えるの」
「へ?なにそれ??」

「オーラは人間の霊的エネルギー。色で大体どんな性格かわかるのよ」
「面白いなそれ。じゃ俺は何色?」
「そうね、青がメインだから冷静さが基本。赤の線が真ん中に入ってるから情熱家の一面もある、って所」
「言われてみればそんな気もする」
「人格の成長に伴って色も変わるけど、多分これから赤の要素が強まりそうな気配ね」
「なるほど。他には何かないの?」
「人の前世もちょっとだけ見れる」
「マジで?それはぜひ聞きたいわ」
「前世ってもひとつじゃないから、めぼしい所だけ。まずは、イギリスの没落貴族でオカマちゃんの紳士が見える」
「ゲイの貴族!」
「変人で芸術家で、奇抜な格好や言動で社交界で注目されたけど、晩年は寂しく死んだみたい」
「オスカーワイルドみたいな人だね。面白い!他には?」
「モンゴルあたりの騎馬民族の小領主さん。領民や自分の部隊には慕われてたみたい。ちなみに副隊長を務めてたのは今の奥さんの前世ね。当時は男だけど」
「え、そんなつながりあんの?」
「今生で出会う人は前世でも知り合っていた人が多いの。今生で関わりが濃い人は前世でも近しい関係だったり」
「そういうもんなのか」
「うん。そして今の奥さんとは何度も夫婦やってるよ。あなたが女の時が多いけど」
「よく飽きないなぁ」
「仲良しだもん。ゴールドラッシュで一攫千金を狙う金鉱掘りの屈強なオジさんコンビだった事もあるね」
「確かにウチでの会話はオッサン同士っぽいけど‥ところでそういうのって、見えるように修行か何かしたの?」
「オーラとか霊は子供の時からある程度見えたけど、コントロールの仕方を知らないと悪い霊に寄り付かれて困る事が多くて‥だから某所で修行して。今ではアカシックレコードも読み取れるようになったよ」
「アカシックレコードって何よ?」
「地球を取り巻くエネルギーの集合体。人類の意識が始めてこの次元に現れた2億6百万年前から、西暦6732年までの人類の集合意識と個々人の転生についての情報が全部そのエネルギーの中に詰まってて、そこにアクセスすれば
様々な情報を得る事が出来るの。と言っても、厳密にいうとこの次元じゃなく5次元にあるから、いつ何が起こる、みたいな時間軸を正確に読み解くのは難しいんだけど」
「それってなんだかクラウドサービスっぽいね」

友人との会話の一幕。
文章に起こすと怪し過ぎるけど、こういうトンデモな話は結構好き。
神様や幽霊なんかもそうだけど、
人間に見えない、知覚出来ない=ない
と断じるのは、実はかなり短絡的な決めつけではないかと思っていて。
わからない事を「今はまだわからない」と素直に認めないのは、ちょっと傲慢にも感じる。
そして、本人が人との違いを納得していて幸せで、誰にも迷惑かけていなくて、友人として付き合うのに支障がない人物であれば、一般常識とかけ離れた考えを持っていても特に構わないとも思う。
自分自身は特定の宗教とかに傾倒する気は毛頭ないんだけれど。


そんな変わった友人とのやりとりからヒントを得て選曲。
The Fifth Dimensionの
「Aquarius/Let the Sunshine In」
ミュージカル「ヘアー」の挿入歌であり、
1969年USビルボードシングルチャートにて1位を記録。
グラミー賞最優秀レコード賞も受賞した大ヒット曲。
しかし、黒人音楽と言うよりロック寄りの音楽性な事、そしてメンバー脱退・交代により70年代中盤以降は忘れられたグループになってしまった感あり。
今聴くと「プログレソウル」とでも呼びたいアレンジがとてもユニークで、フラワームーブメント華やかなりし年代らしい、型に嵌らない空気感のある楽曲。
何気に映画「フォレストガンプ」のサントラにも使われてます。

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このページは、YUKIが2014年11月22日 01:44に書いたブログ記事です。

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