「死ぬ」という事は
別々の事、逆の事ではないのかも知れない
もしかしたら同じ事なのかも知れない
そんな気がする
地球の上に「生」が立っているとして
「死」はどこにいるのか
地球の真反対、裏側に立っている
そんな気はしない
立っている「生」のすぐ後ろにいる
隙間無く、ぴったりと背中合わせに立っている
そんな気がする
安全地帯(と思われている場所)から抜け出して
明日の保証(という希望的幻想)から目を覚まし
ちょこっとだけ
温室育ちで柔肌の「命」を
野に放ってみる
危険に晒してみる
ほんの少しでも
「死」を近くに感じる事ができたならしめたもの
それを感じたその時
全く同時に、全く同じ大きさで感じているもの
それが「生」
命の危機に直面した時のドキドキ感、ゾクゾク感は
「死の恐怖」であり「生の歓喜」でもある
概念ではなく、感覚として「生きる」なら
疑いようのないくらいの「生」の実感が欲しいなら
「命」で遊ぶのがいい
「命」を遊ぶのがいい
おれは今、どこにいるのだろうか
おまえは今、どこにいるのだろうか
「生」でも「死」でもない
裏側にいたりはしないだろうか
波風の立たないガラス瓶の中の帆船
あの可愛らしいデザインの中に
強烈な皮肉が込められているのを
おい、おれ
おい、おまえ
果たして、気付いているのだろうか
ユニバーサル インターナショナル (2002-09-21)
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