「Gobbledigook」- Sigur Rós

春はアホである

それはさて置き 春である

春は四季の中で最もその到来を切望される季節である

冬の凍える寒さや草木の枯れた荒涼とした風景が

生命感あふれる春の訪れを5割増しで喜ばしいものに

つまり過大評価しているのだ アメとムチ効果である

そして 桜という春の象徴的存在 

黄色い声援を一身に浴びた春のメインボーカルがこれに拍車を掛ける

もはや春を嫌う者など皆無と言っても何ら差し支えは無いのだ

しかし 春はアホである

人間に例えると 理性的ではなく本能的で

無条件に楽観的で 底抜けに明るい

憂いや悩みなどとはまるで無縁かのようなタイプだ

要するに何も考えていない エネルギーこそ有り余っているものの

ただただテンション高いだけの つまりアホなのである

春はアホである

春とはアホな季節なのである

空気を読むという事を知らない 情緒というものを知らない

春は徐々にやっては来ない しずしずとやっては来ない

急に ドタバタ音を立てながら 駆け足で 陽気に

これっぽっちの陰も無い 満面のアホ面でやって来る

春はアホである

春に生まれたやつもアホである

春に売り出される新商品もアホである

春と名の付くものは 春にまつわるものは全てアホである

もうとにかくアホなのである

しかし

世の中とは皮肉なものというか うまくできているというか

冬の荒涼とした風景に惹かれてしまうおれなんかは

こういうアホに ほとほと救われるのである

以上の事から 話をまとめると こういう事になる

春はアホではない

アホはおれである


それはさて置き もし 春の足音というものがあるとしたら

この曲のような音 この曲のようなリズムに違いない

Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust
Sigur Ros
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このページは、くるっくるが2012年4月14日 18:23に書いたブログ記事です。

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